失われた傑作
ハリウッドの大失態! サイレント映画全盛期の作品、その70%はもう二度と見れないことが発覚 : ギズモード・ジャパン
う~む。映像作品の創り手、配給元が、実は映像作品を軽んじていたというか……
1970年代のNHKも、制作した番組を保存するということに全く無関心だったようで、多くの傑作が失われているのではないかと思う。
私にとって膝から崩れ落ちるぐらいショックだったのは、(私の小学生時代)大人気番組だった人形劇「新八犬伝」が、全く残っていないということを知ったときだった。
放送終了と共にテープを消去 され、現在は残された第1話、第20話、最終話の3本と映画版しか見ることのできない、幻の作品となっています。
黒子の語りとして登場した、坂本九の「本日、これまで!」の台詞は、今の「じぇじぇじぇ」や「倍返しだ」以上の流行言葉だったと思う。あの素晴らしい冒険活劇がもう見れないとはなぁ。悔しいやら悲しいやら。
つい最近知って悶絶しているのは、ルイジ・コメンチーニ監督のテレビドラマシリーズ「ピノッキオの冒険」(日本語吹き替え)(全6回)。
参考:ピノッキオの冒険
1974年にNHKで一夜に1話分ずつ6夜に渡って放送されたとされているのだけれども、私はこれを一挙放送で見た。物悲しいテーマ音楽と、ピノッキオが言いつけを守らず何度でもふらふらと安易な悪いことに手を出してしまう、数々の場面はあまりに狂おしい。見ていられなくなってTVのスイッチを消すのだが、10秒後にはやっぱり見たくなって再びスイッチをいれてしまい見続けてしまうという。
私にとって、「ピノッキオ」の映像作品といえば、これしかない。後にディズニーのピノッキオを見たときには、「何という子供だましっ、ケッ」という印象を持ったものだ(勿論、大人になってからディズニーの方の良さも見直すことになるのだが)。
この強烈な映像作品には、つよい感銘を受けた人も多いようで、今でもネットにはこれを捜し求める書き込みを沢山見つけることができる。しかし、ネット情報によれば、どなたかがNHKに問い合わせたものの「そんな番組、うちでありましたっけ?」レベルの返答で追い返されたそうだ。
なお、元はイタリアで制作されたもので、その原語の映像はYouTubeでも見ることができる。あの物悲しい音楽は聴くことができる。
参考:
Le avventure di Pinocchio 1° parte - YouTube
また、別の日本語吹き替えが版がDVD Boxで販売されたようだが、あまり評判は芳しくないようだ。そして、それでさえ、とんでもないプレミアムがついて、4万円近い価格となっている。
NHKには、子供時代のあの感動を返せと迫りたい気分である。